
ニ ュートピア
11月7日(SAT) / 13:00
【日本初公開作品】
原題:NEWTOPIA
2020年製作/インドネシア/作品時間89分
インドネシア・スマトラ島の西、メンタワイ諸島の密林に暮らす先住民の祈祷師に「弟子入り」したノルウェーの青年と、現代文明に憧れて町に出稼ぎに行く「師匠」との12年間の心の交流を描いたドキュメンタリー映画。ノルウェーから先住民族が住むジャングルにやってきたドキュメンタリー映画作家のアムンゼンは、「太古の人類を実体験したい」と、狩猟採集生活の極意を学んでいくが、逆に先住民の祈祷師でアムンゼンの「師匠」のアマン・パクサと家族は、押し寄せてくる文明の波に翻弄されていく。
監督・撮影:オードゥン・アムンゼン
◆先住民と近代文明の接触は、進歩か悲劇か?それは見方次第だ◆
インドネシアの先住民メンタワイ族のジャングル生活は、環境とのバランスが良く取れています。先進諸国が経済成長に苦しみ続ける一方で、彼らの世界は成熟し、安定しています。彼らはスローライフで1日3時間だけ働き、貧富の差もほとんどありません。エシカルな生活で環境にも優しい暮らしをしていて、犯罪率も低いのです。そうした点では、彼らはしあわせな暮らしを実現してきました。しかし、そこに貨幣という価値が入ってくることで、人々は変わり始めます。現代文明の便利な道具はお金でなければ手に入りません。現金を得るために商売をはじめるのです。貨幣経済や近代化が彼ら先住民の狩猟生活に何をもたらすのか。自然と共生する伝統的生活様式をどう変わっていくのか。その先に、どんな理想郷・ユートピアがあるのか。ドキュメンタリーは、私たちに問いかけます。
予告編
登壇者紹介

長井優希乃
ラジオパーソナリティ
ヘナ・アーティスト
長井優希乃
ラジオパーソナリティ、ヘナ・アーティスト
現在J-WAVE 81.3FM "SUNNY VIBES"ナビゲーター。音楽フェスMC、トークショーなどに出演。これまで訪れた国は35カ国。大学院ではインド・デリーのヘナ・アーティストに関する文化人類学的研究をおこなう。自身もインドの家族と共にヘナアートを路上で描き、帰国後もヘナ・アーティストとして活動。2018年にJICA海外協力隊としてアフリカのマラウイ共和国に派遣。マラウイから帰国後は中学校社会科教員や執筆、ラジオなど分野を越えて、人々が多角的な視点から世界を捉える「きっかけ」をつくる活動を行なっている。
WEBコラム「バイブス人類学」(集英社新書プラス)
書籍『令和GALSの社会学』(主婦の友社)
寄稿『インド文化読本』(丸善出版)など

奥野克巳
立教大学異文化コミュニケーション学部教授、
人類学者
奥野克巳
立教大学異文化コミュニケーション学部教授、人類学者
ボルネオ島(マレーシア・サラワク州)の狩猟採集民プナンを対象に、20年以上にわたりフィールドワークを続けている。人間と自然・動物との関係、アニミズム、マルチスピーシーズ人類学などを研究し、近代社会とは異なる価値観や生き方について幅広く発信している。主な著作に『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』『はじめての人類学』、訳書に『森は考える』『ソウル・ハンターズ』など。