
ブータン しあわせ調 査官
11月7日(SAT) / 10:30
原題:AGENT OF HAPPINESS
2024年製作/作品時間94分
撮影地:ブータン
製作国:ブータン、ハンガリー
※日本からのみ視聴可能
ブータンには国民の幸福度を測る「幸福度調査」がある。調査官は政府が臨時採用した75人。主人公の青年はその中の1人だ。年代や性別、職業も異なる人々に聞き取りを行い、その幸福度を指数化する。指標は人によってさまざまだ。牛の数、カルマへの意識といったお国柄を物語るようなものもあれば、不安感や満足感など、人間にとって普遍的な感覚もある。経済的に恵まれていなくても幸福度が高い人もいれば、その逆もある。生きづらさを抱えている人や、逆境に耐える人、人それぞれに異なる幸福度から何が見えてくるのか。主人公の調査官は、ネパール人という理由だけで市民権を奪われ、正規雇用の職に就けない。幸福度調査の現場から、幸せの意味を問いかける作品だ。
監督:アルン・バッタライ、ドロッチャ・ズルボー
プロデューサー:ノエミ・ヴェロニカ・サコニ、マーテー・アルトゥール・ヴィンツェ、アルン・バッタライ
撮影:アルン・バッタライ
編集:ピーター・シャシュ
サウンドデザイン:ルドルフ・ヴァルヘジ、タマーシュ・ボハーチ
音楽:アダム・バラージュ
◆「幸せの国」で幸せになれないネパール民族◆
ヒマラヤ山脈の東端、九州ほどの大きさの国土に78万人が暮らすブータン王国。1972年から、国民が実感する幸福度を表す「国民総幸福量(GNH)」を国の政策の中心に置いていることで知られています。GNHは「持続可能な開発の促進」「文化的価値の保存と促進」「自然環境の保全」「善い統治の確立」という4つの柱と、教育や生活水準など9つの領域、さらに領域を細分化した33の尺度で構成され、5年に1度全国的な調査を行っています。幸福を重視するブータンで、蚊帳の外に置かれているのがネパール民族です。1985年に当時の国王が「一国一民族主義」政策を掲げ、ネパール民族の市民権を剥奪。抵抗者は逮捕や拷問などの仕打ちを受けました。ブータン政府は現在までに10万人以上のネパール民族を国外に強制退去させています。
(受賞歴/映画祭)
2024年 サンフランシスコ国際映画祭(アメリカ) 観客賞・ベスト・ドキュメンタリー長編賞受賞
2024年 MakeDox創造的ドキュメンタリー映画祭(北マケドニア) オニオン賞・ベストフィルム賞受賞
2024年 マーガレット・ミード映画祭(アメリカ) 観客賞受賞
2024年 モザイク国際南アジア映画祭(カナダ) ドキュメンタリー賞受賞
2024年 ビオグラフィルム映画祭(イタリア) ベストフィルム・ウニポル賞受賞
2024年 ビオグラフィルム映画祭(イタリア) ベストフィルム賞受賞
2024年 ムンバイ映画祭(インド) 特別賞受賞
2024年 ミレニアム・ドックス・アゲインスト・グラヴィティ(ポーランド) 特別言及受賞
2024年 マーガレット・ミード映画祭(アメリカ) 観客賞受賞
2024年 True/False映画祭(アメリカ) オフィシャルセレクション
2024年 サンフランシスコ国際映画祭(アメリカ) オフィシャルセレクション
2024年 サンダンス映画祭(アメリカ) オフィシャルセレクション
2024年 CPH:DOX映画祭(デンマーク) オフィシャルセレクション
2024年 ホットドックス(カナダ) オフィシャルセレクション
2024年 カムデン映画祭(アメリカ) オフィシャルセレクション
2024年 シドニー映画祭(オーストラリア) オフィシャルセレクション
2024年 DocLands映画祭(アメリカ) オフィシャルセレクション
2024年 シアトル国際映画祭(アメリカ) オフィシャルセレクション
2024年 マーガレット・ミード映画祭(アメリカ) オフィシャルセレクション
2024年 ウルジュ山岳映画祭(韓国) ベストアジアンフィル賞ノミネート
2024年 DOCVILLE(ベルギー) ベスト・サイエンティフィック・ドキュメンタリー賞ノミネート
2024年 DocsBarcelona(スペイン) ベスト・ドキュメンタリー賞ノミネート
2024年 チューリッヒ映画祭(スイス) 国際ドキュメンタリー映画賞ノミネート
2024年 国際ドキュメンタリー協会(アメリカ) 撮影賞ノミネート
2024年 国際ドキュメンタリー協会(アメリカ) 長編ドキュメンタリー賞ノミネート
2024年 ハワイ国際映画祭(アメリカ) ベスト・ドキュメンタリー賞ノミネート
予告編
登壇者紹介

長井優希乃
ラジオパーソナリティ
ヘナ・アーティスト
長井優希乃
ラジオパーソナリティ、ヘナ・アーティスト
現在J-WAVE 81.3FM "SUNNY VIBES"ナビゲーター。音楽フェスMC、トークショーなどに出演。これまで訪れた国は35カ国。大学院ではインド・デリーのヘナ・アーティストに関する文化人類学的研究をおこなう。自身もインドの家族と共にヘナアートを路上で描き、帰国後もヘナ・アーティストとして活動。2018年にJICA海外協力隊としてアフリカのマラウイ共和国に派遣。マラウイから帰国後は中学校社会科教員や執筆、ラジオなど分野を越えて、人々が多角的な視点から世界を捉える「きっかけ」をつくる活動を行なっている。
WEBコラム「バイブス人類学」(集英社新書プラス)
書籍『令和GALSの社会学』(主婦の友社)
寄稿『インド文化読本』(丸善出版)など

高橋孝郎
一般財団法人五常代表理事
元ブータン首相フェロー
高橋孝郎
一般財団法人五常代表理事、元ブータン首相フェロー
マッキンゼー・アンド・カンパニー勤務を経て、1年間ブータンの国家公務員として、GNH(国民総幸福)に資する政策づくりに携わる。その後、世界銀行などを経て、現在は一般財団法人五常代表理事。
著書に『ブータンで本当の幸せについて考えてみました。―「足るを知る」と経済成長は両立するのだ ろうか?』。京都大学法学部、ジョージタウン大学外交政策大学院卒業。